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台湾有事危機意識の高まる日本に対して

日台列島論壇にて、コメントさせていただきました。 そこまで強い危機意識を持っているならば、今こそ、在日台湾人の処遇改善や、植民地支配下、とりわけ先の大戦に絡んで台湾の方々が抱いたであろう各種の無念に思いを馳せ、それを晴らすことに取り組んでいただきたいと思います。これらがなされれば、台湾社会に存在する対立構造の解消にも幾分か繋がることでしょうし、他の社会的弱者へ暖かな手を差し伸べる機運も高まることでしょう。台湾議会設置運動百周年、台湾文化協会設立百周年の機会にぜひ。 https://m.facebook.com/groups/japantaiwan2/permalink/6573070752768098/

日本社会の深層に憑りついた遺恨、怨念

本来、日本は幕末明治維新期において平和裏に民主体制へと移行し、早々に、より理想的な社会を築けるはずだった。しかしながら、赤松小三郎先生は殺され、近代平和学の父、カントが称賛した日本伝統の平和主義に背いて、是が非でも戦争に持ち込まれ、その中で産み出された遺恨、怨念の一端は、繰り返される対外膨張となって現れた。 1945 年 8 月 15 日を迎えるに至り、対外膨張は収まったが、その後も、遺恨、怨念は日本社会の深層に憑りついて解消されず、吸入、発酵、放出を続け、今や、両者渦巻き、桁違いの巨体にまで膨れ上がったかのように感じる。これには、明治維新神話の礼賛ではなく、民主の貫徹によって応じる必要がある。躊躇なく抜本的な改革を進め、内なる遺恨、怨念を速やかに解消していけば、外なる遺恨、怨念は、その主要供給源を断たれ、一定程度まで徐々に萎んでいくことだろう。